奈良県が旅行大手JTBに委託した新型コロナウイルス感染症対策事業で過払いがあったとして、山下真知事は5日、同社に6375万円の損害賠償を求める訴訟を近く奈良地裁に起こすと発表した。調査の結果、勤務実態のない人件費が支払われており、さらに約1億5000万円増える可能性があるという。
 県によると、過払いがあったのは2021~23年度に行ったコロナ対策済み飲食店の認証など計19事業(計約98億3000万円分)。県監査委員事務局からの指摘を受け、今年1月から新型コロナ対策関連事業を全て再点検したところ、JTB奈良支店が提出した報告書と、実際の勤務状況に差異が見つかった。
 JTB側に追加資料の提出などを求めたが、現時点で応じていないという。県は6月の県議会に提訴に関する議案を提出する。
 JTB広報室は「契約内容からは想定していなかった返金要請で、一方的な訴訟の提起に驚いている。双方の主張に相違があり、引き続き誠実に対応していきたい」としている。 (C)時事通信社