岸田文雄首相は9日の自民党役員会で、旧優生保護法を違憲と判断し強制不妊手術に関して国に損害賠償を命じた最高裁判決を受け、17日に原告側と面会する意向を明らかにした。首相は判決が出た3日、直接謝罪する考えを示している。
 首相は3日、記者団に「旧優生保護法を執行していた立場から、真摯(しんし)に反省し、心から深くおわび申し上げる」と表明。「今までのつらい経験、思いを伺い、反省とおわびの言葉を直接伝えたい」と語った。
 判決を受け、与野党は全被害者に対する補償金支払いに向けた検討を本格化させており、超党派の議員連盟は9日、国会内で会合を開く。首相は原告側との面会で、補償の在り方についても要請を受ける見通しだ。 (C)時事通信社