水俣病被害者団体と伊藤信太郎環境相との懇談の場で環境省職員がマイクを切った問題で、伊藤氏は10日、被害者団体の「水俣病患者連合」と熊本県水俣市で再び懇談した。伊藤氏は「真摯(しんし)に聞く態度が欠如していた」と改めて謝罪。「環境省の力の限りをかけて政策を前進させる」と強調した。
 8日に続き行われた再懇談には、5月1日の懇談で発言を遮られた松崎重光さん(82)らが出席。未認定患者である松崎さんは、症状などについて「認定患者とほとんど変わらない。私たちが救われるような方法を取ってほしい」と訴えた。これに対し伊藤氏は「今の法律の中で松崎さんの不満、憤り、困難が少しでもなくなるよう全力を挙げたい」と述べるにとどめた。 (C)時事通信社