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1987年に米国で最初に報告され、メディアなどで「人食いバクテリア」と書き立てられることもある「劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)」。2015年の国内の患者数は431人と過去最多に達した。国立感染症研究所免疫部の阿戸学部長は「原因となる細菌は、まだ不明な点も多いのですが、急速に病状が進行するため治療は一刻を争います」と話す。
◇足の腫れと強い痛み
STSSの原因菌は、子どもの咽頭炎などを起こす溶血性レンサ球菌(溶レン菌)と呼ばれるごくありふれた細菌だ。健康な人でも喉や皮膚に保菌している人が5~10%いるという。
典型的な症状は、突然のショック状態から、初期には手足が部分的に赤く腫れて熱感を持ち、外見以上に強い痛みを伴うことが多い。阿戸部長は「壊死(えし)性筋膜炎と呼ばれ、溶レン菌が筋肉組織を包んでいる筋膜で増殖し、壊死を起こします。腫れた部分を切開しても、うみや出血がほとんど無いのが特徴です」と説明する。病状の進行は速く、数十時間で多臓器不全に陥り、1~3日で死亡することもあるという。死亡率は約30%にも達する。
何らかの理由で、溶レン菌の病原性が変化し、劇症化すると考えられているが、もともと持っていた菌が劇症化するのか、あるいは他から侵入するのか、感染経路ははっきりと解明されていない。「女性は70代、男性は60代に多く、理由は不明ですが、肝臓が悪い人は発症リスクが高くなります」と阿戸部長。糖尿病や心臓病などの生活習慣病がある場合も同様だという。
(2017/04/04 13:25)
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