バイエル社と慢性腎臓病の早期診断・治療介入の啓発活動のための共同展開に関する包括連携協定 日本腎臓病協会(JKA:理事長 川崎医科大学 副学長/腎臓・高血圧内科学 柏原直樹 教授)
NPO法人日本腎臓病協会(JKA)(日本腎臓病協会 理事長・川崎医科大学 副学長/腎臓・高血圧内科学教授 柏原直樹 先生)とバイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:フリオ・トリアナ、以下「バイエル薬品」)は、2022 年 6月 1日、慢性腎臓病の早期診断および治療介入の啓発活動を通じて、国民の健康寿命延伸に寄与することを目的に、腎臓病対策の普及啓発に関する包括連携協定を締結しました。
生活習慣の変化や高齢化を背景に、腎臓病が増加しています。腎臓病は脳卒中、心臓病、認知機能障害とも関係しており、国民の健康寿命を損なう要因にもなっています。そこで日本腎臓病協会とバイエル薬品は本協定を締結し、共同で対策に取り組みます。本協定では、医療従事者を対象に、腎臓病および腎臓病対策の重要性の認識を高め、診断・治療の標準的考え方を普及する活動を行います。また、医療機関、健診機関、行政や報道機関などに対しても、腎臓病および腎臓病対策の重要性に関する啓発活動を行います(写真:包括連携協定の締結式の様子を撮影)。
写真:包括連携協定の締結式の様子
左:バイエル薬品代表取締役社長 フリオ・トリアナ
右:日本腎臓病協会理事長 柏原直樹
左より、日本腎臓病協会 南学正臣、田村功一、西山 成
慢性腎臓病(CKD)について:
CKDとは、腎障害を示す所見や腎機能低下が慢性的に続く状態で、放置したままにしておくと、末期腎不全となり人工透析や腎移植を受けなければ生きられなくなってしまいます。末期腎不全は全世界的に増え続けており、いわゆる「隠れ腎臓病」のうちに、早期発見、早期治療することが大切です。現在、日本には約1,330万人のCKD患者がいるといわれています。これは、成人の約8人に1人にあたる数です1。また、人工透析を受けている患者さんはすでに34万人を超えており、2020年は前年より約3,000人増加しています2。さらに、CKDでは、心臓病や脳卒中などの心血管疾患にもなりやすいことが明らかになっており、いかにCKDを治療し、心血管疾患を予防するかが大きな問題となっています。
References:
1 日本腎臓学会「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018」
2 日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況(2020年12月31日現在)」
NPO法人日本腎臓病協会(JKA)について:
日本腎臓病協会は、医療者、市民、関連企業、行政などが連携し腎臓病を克服するために、立ち上げた組織です。腎臓病の普及啓発、診療連携体制の構築、腎臓病療養指導士制度の運営、 患者会との連携、アカデミアと関連企業・行政などが連携するプラットフォームである 「Kidney Research Initiative-Japan(KRI-J)」の運営などの事業を積極的に展開しています。 腎臓分野において、日本全国どこにいても、良質な医療の恩恵を享受できる環境の実現に尽力しています。日本腎臓病協会についてはHPをご覧ください。
(2022/06/02 11:35)