治療・予防

「微小血管狭心症」とは =更年期女性の胸痛の原因

 狭心症は一般に、冠動脈という太い血管が狭くなっているところに、階段の上り下りなどの運動によって心筋に血液が行き渡らなくなり、発作が起こる「労作(ろうさ)性狭心症」と、スパズムと呼ばれる冠動脈のけいれんに伴う「安静時狭心症」が知られている。だが、これらとは違う、安静時や就寝時に胸痛があるのに、冠動脈に異常が見つからない「微小血管狭心症」もある。静風荘病院(埼玉県新座市)女性内科・女性外来の天野恵子医師にその原因や対処について聞いた。

 ◇閉経後の胸痛

 微小血管狭心症は、運動時に限らず、安静時や就寝時にも胸痛が見られる。痛みは数分でなくなるものから、半日から1日続く場合もあり、中には顎や喉、耳の後ろの痛み、背部痛、肩の痛み、胃痛などを訴える人もいる。

 更年期女性特有の病気と言えるほど性差が顕著で、更年期女性の10人に1人に見られる。心疾患の既往の有無にかかわらず発症し、「母親も更年期に同じような胸痛を訴えていたと話す方が2割ほどいます」と天野医師。

 「原因は、閉経に伴う女性ホルモンのエストロゲンの減少や心身のストレスです」と天野医師は話す。エストロゲンには心血管系の保護作用がある。閉経でそれが失われ、微小血管の収縮高進や拡張不全が起こることがあるという。

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