子どもの2型糖尿病に注意=親子の食習慣で発症を予防
◇健康な食習慣を
子どもの2型糖尿病の治療は食事指導を含めた生活習慣の改善が基本だが、「しつけや食事のメニューは親の考え方に左右されるため、医療者の支援には限界があります」と内潟教授。三浦講師も「20歳未満の発症者の7割以上に糖尿病患者の家族がいます」と、治療が困難な背景を説明する。
親は「自分の糖尿病体質が遺伝した」と自分を責め、子どもも「親が糖尿病だから」と開き直ってしまい、食事療法がうまくいかないことが多い。内潟教授は「親は自分を責めるのではなく、愛情と理性をしっかり持って子どもとの距離感を保ち、一緒に食事療法と運動に取り組むことが大切です」と強調する。
低体重で生まれた子どもも、大人になって糖尿病などの生活習慣病になりやすい。母親の妊娠高血圧症候群や喫煙習慣、妊娠に気付かずに過剰なダイエットなどを行うと、胎児の成長が阻害され、低体重になるリスクが高まるという。
子どもの2型糖尿病は、肥満だけが原因ではない。「妊娠前からの親の健康管理とともに、子育て、食習慣の大切さをしっかりと意識しましょう」と、内潟教授はアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
- 1
- 2
(2018/01/11 15:31)