インタビュー

膵臓がんは、難治性の代表=見つかれば、直ちに専門医へ

 検診の拡大や治療法の進歩で生存率が大きく改善されたがん。しかし臓器ごとに見れば、まだまだ厳しい問題が残されているものもある。中でも胃の後ろにある膵臓(すいぞう)のがんは、難治性がんの代表とも言える。国内での死亡者数は、肺がん胃がん、結腸がんに続く第4位。他のがんに比べて早期発見が難しい上に進行が早いため、約7割の患者が他の臓器に転移して完治が期待できない状態で発見されており、治療の有効性を示す5年生存率は10%を切っている。

 ◇自覚症状なく、進行早い

 「自覚症状がほとんどない。体の奥深くで複数の臓器に囲まれているため、超音波エコー検査でもなかなか見つけられず、発見には造影剤を使ったCT検査に頼るしかない上、手術自体も難しい。しかも、進行が極めて早く、すぐに血管を伝わって他の臓器に転移する可能性が高い。本当にやっかいながんだ」。東京医科大病院(東京都新宿区)消化器外科・小児外科の永川裕一准教授は、膵臓がんを取り巻く厳しい状況をこう説明する。

 他のがんは、初期から進行度合いに応じて「ステージいくつ」という形で数段階に分類されるが、永川准教授は「膵臓がんは、切除手術ができずに長期生存が期待できないがんと、手術が可能で生存が期待できるがんの大きく二つに分類される。 その比率は7対3から8対2くらいだ。手術ができたとしても、手術前に肝臓や肺に微少ながん細胞が転移していれば、再発してしまう可能性が高い」と指摘する。また手術できない膵臓がんには、他の臓器に転移して手術できないケースと重要な血管にがんが入り込んで手術できない二つのケースがある。

 

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