インタビュー

1年通じ注意が必要=高齢者の脱水症-髙瀬義昌医師

 熱中症を警戒しなければならない暑い夏が過ぎ、ひと安心した人も多いだろう。しかし、高齢者の場合、そう考えるのは早計だ。東京都大田区を中心に訪問診療を行っている「たかせクリニック」理事長の髙瀬義昌医師は「高齢者は年間を通して脱水状態に陥りやすい」と注意を呼び掛ける。髙瀬医師に注意すべき点などを聞いた。

 ◇1日に1.5リットル

 脱水状態にならないようにするための水分補給の目安はどうか。髙瀬医師は「日常生活に支障のない高齢者の場合、食事に含まれる分と合わせて1日に最低1.5リットルの水分を取る必要がある。寝た切りの人であっても、発汗以外に水分を失う不感蒸泄を考えると1日に1リットル前後の水分を取りたい」とした上で、「戸外で活動できる人は多めにする。また、食事を十分に取れるかどうかによっても必要な水分量は変わってくる」と言う。

 なぜ、高齢者は1年を通して脱水状態に気を付けなければならないのだろうか。年を取ると、筋肉の量が減少する。「筋肉は水分や電解質を保持する貯蔵庫だ。だから、高齢者は熱中症や脱水症になりやすくなる」。特に、痩せ型の人は注意が必要だ。

 高齢者では、体内のナトリウムやカリウムが減少し脱水状態に陥っても気付かないことがしばしばある。「ナトリウムの低下による脱水は、他の原因による脱水に比べてより喉が渇かない。脱水によって意識障害が生じることもある」。血液中のナトリウムの値が高いか、正常か、低いかを知っておいた方が安全だ。髙瀬医師は時々、血液検査を受けるよう勧めている。

 

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