研究・論文

抗精神病薬が母乳に与える影響

 母親が第2世代抗精神病薬(SGA)を服用した場合の母乳を通じた乳児への影響を調べたところ、オランザピン(成分名)以外のSGAについては影響を検討する必要がある、とする研究結果をトルコのネジメッティン・エウバカン大学のフランク・アグズ博士が発表した。
 母親がオランザピンなど7種類のSGAを服用している206人の乳児について、母乳や乳児の血漿(けっしょう)中に有害物質が残っているかなど複数のデータを解析した。
 その結果、ほとんどの乳児において血漿中から抗精神病薬は検出されなかったが、オランザピン以外の一部のSGAでは乳児に対する悪影響の可能性が指摘された。
 これらの結果から、SGAを短期間使用する場合では、母親の授乳は比較的安全だと結論付けたが、中長期の服用ではオランザピン以外のSGAについては乳児への影響を十分注意する必要があるとした。(メディカルトリビューン=時事)


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