注意したい毒キノコ
見分け困難、死の危険も
▽無症状でも全員受診を
アルコールと一緒に取ると中毒を起こすキノコもある。ヒトヨタケに含まれる「コプリン」という成分は、アルコールを分解する酵素の働きを阻害し、ひどい二日酔いのような症状を起こす。
「猛毒キノコ御三家」とも呼ばれるシロタマゴテングタケやドクツルタケ、タマゴテングタケは致死率が高く、「ファロトキシン」と「アマトキシン」という有毒成分が猛烈な下痢と嘔吐を起こし、肝細胞を破壊する。
上條教授は「食べられるキノコを見分ける方法はありません。柄が縦に裂けると食べられるといった迷信を信じないように」と強調する。キノコは生えている場所によって色も形も違うことがあるため、図鑑に頼るのも危険だ。キノコ狩りは必ずベテランと同行し、知らないキノコは決して食べないことが大切だ。
中毒が疑われたら一刻も早く病院に受診することだ。その際、残っているキノコや吐物も持参すると役立つ。「症状がなくても食べた全員が受診するように」と上條教授は呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2018/09/15 16:00)