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注意したい毒キノコ
見分け困難、死の危険も

 日本には4千~5千種のキノコが生息するといわれている。毒キノコによる食中毒も多いが、中毒の報告があるキノコは毎年ほぼ決まっている。有毒成分が起こす症状はさまざまで、中には死に至るものもある。埼玉医科大学病院(埼玉県毛呂山町)救急科の上條吉人教授に話を聞いた。

 ▽胃腸の不調や神経症状

食用キノコと見分けがつかないことも
 中毒を起こす代表的なキノコはツキヨタケ、クサウラベニタケ、カキシメジで「中毒の御三家」と呼ばれている。

 「ツキヨタケはシイタケなどの食用キノコによく似ていて、中毒例が一番多く、毎年全国で十数件発生しています」と上條教授は話す。「イルジンS」という有毒成分が嘔吐(おうと)や腹痛、下痢といった症状を起こす。次いで中毒が多いクサウラベニタケやカキシメジも同じような胃腸症状を引き起こす。

 神経症状を起こす毒キノコもある。傘が赤くイボがたくさんあるベニテングタケは西洋の童話の挿絵にもよく登場する。幻覚や錯乱を起こす有毒成分の「イボテン酸」はうま味成分のグルタミン酸とよく似た構造を持つため、塩漬けにして食べる地域もあるが、分類は毒キノコだ。同じ神経症状でもドクササコの場合は、指先や足先など体の先端部分が火箸で焼かれたように赤く腫れて激痛を起こす。

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