足の悩み、一挙解決

第8回 なぜ女性は人さし指の付け根にタコ・ウオノメができやすいのか 足のクリニック表参道院長 桑原靖

 タコやウオノメをやすりで削ったりしていませんか。硬くなった皮膚を溶かすスピール膏(こう)、歩くときに当たって痛くなるのを防ぐ保護パッドなど、ドラッグストアに行けば、さまざまなケアグッズが売られています。あれこれ工夫しても、また同じ場所にできて、困っている人が多いのではないでしょうか。

 ◇足の構造に問題があるから

 タコやウオノメができるのは、皮膚だけの問題ではなく、足全体の構造に原因があるからです。言い換えれば、足の構造に問題があることのサインとして、タコやウオノメができているということです。

 タコ(別名「胼胝=べんち=」)は、皮膚の角質層が厚くなった状態で、特定の場所に過度の圧力が加わることによって、皮膚の表面が硬くなって、できてきます。特に痛みがない場合もありますが、足の裏にできて、地面を踏み込むときに痛んだり、靴と接して痛みを感じたりする場合もあります。

 ウオノメ(別名「鶏眼」)は、皮膚の角質層が厚くなった状態に、ねじれの力が加わることで、硬い芯ができてしまったもの。芯がスクリューのように足の中に食い込んで、神経を圧迫すると痛みを感じます。

 ◇強い圧力とねじれの力

 ヒールの高いパンプスを履いたときや、アキレス腱(けん)の硬い人が踏み返しのとき、足の指の付け根の部分でキュッと地面を押して、ねじるような動作をすると、ウオノメができやすくなります。

 扁平(へんぺい)足の人は、足裏のアーチがつぶれるときに、指の付け根にねじれの力が生じ、やはりウオノメができやすくなります。

 外反母趾(ぼし)の場合は、親指の外側にタコができやすくなりますし、親指が使えないために、隣の人差し指に踏み返しポイントが移り、やはりタコができたり、ひどいと、そこの関節が脱臼したりします。

 強剛母趾の場合は、親指で踏み返すことができないので、指の内側に強い摩擦の力がかかり、大きなタコができやすくなります。

 ◇構造が弱い足と強い足

 そもそも女性は男性に比べて骨格構造が弱く、足のアーチは上から荷重がかかることで崩れやすい傾向にあります。少ないですが、男性でも足の骨格構造が弱く、柔らかい人は同じです。

 通常、体からの荷重はすねの骨(脛骨=けいこつ=)を通り、足へと伝わります。足では、アーチの頂点であり、足の中心線である人さし指に力がかかり、そこから、それぞれの指へと分散されていきます。

 このとき、構造が弱い足では、グニャッと崩れて幅が広くなってしまい、うまく力が分散されません。幅広で受ける面積が大きければ、単位面積当たりにかかる力が減るので、逆にタコはできないと考えがちですが、そうではありません。

 ◇タコやウオノメができる理由

 足は構造上、幅が広くなってしまうと、外側と内側が浮いて反り返ってしまい、地面を捉えることができません。ですので、大きな力が中心線である人さし指にそのままかかってしまい、そこの指の付け根にタコができやすく、さらに、アキレス腱が硬かったり、ヒール靴などを履くことで、踏み返しの最後にギュッとねじれの力がかかったりして、ウオノメができてしまうのです。

図表1:タコのでき方

 体重がかかるはずのない小指の上にタコができてしまう人は、アーチが崩れて指が浮いて、そこが靴に当たるために起こります。

 足の骨格構造が強い人でも、足の形(個々の骨の形や組み合わさり方)が悪い場合は、地面に追従せず、1カ所に力が集中してしまい、そこにタコができやすくなります。また、構造が強すぎる足は、全体的に硬いため、アーチのたわみで衝撃吸収ができず、膝や股関節を痛めることも多くなります(図表1参照)。


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