一流の流儀 「追い込みの女王」AYA クロスフィットトレーナー

(第10回)隠さずに見せよう
日本人は自信がなさ過ぎ

 AYAさんはさらに続ける。「自信がないから隠すと思うのですが、日本人って自信がなさ過ぎでしょう?シャイというか、運動をあまりしないために、こんなに自信のない人種になってしまったのではないかと思う。LAでも鍛えた体の人ばかりではなく、ポヨンとしている人もいるのです。それでもファッションを楽しんでいる。この洋服を着ては駄目、という縛りがない土地柄もあるのでしょうが、体形はさておき、ワークアウトをしているという自信が体の線を露出させるのかなあ、という気がします。日本でも出してしまえばいいのに、と思うのです。運動をしていると、もっと自分をさらけ出すことができますよね」。さすがにモデルである。ファッションについて語らせたら止まらない。

 そのままをさらけ出すべきか、鍛えてから出すべきか、運動不足の筆者としてはかなり悩むところだが、AYAさんの言うことは正論だろう。LAについて語るAYAさんからは、心から自分を解放していることが伝わってくる。普段、日本ではどんなオフを過ごしているのだろうか。

 「オンとオフのめりはりを大事にしています。土・日は『チートデイ』と呼んで、のんべんだらりと過ごし、完全に自分を甘やかしています。大好物のモンブランやアップルパイも解禁。平日は絶対口にしませんが、お酒も飲みます。お酒らしいお酒が駄目で、甘いカクテルがせいぜいですが」

 英語の「チート(CHEAT)」には、「だます」「ごまかす」などの意味があるが、AYAさんのチートデイは、平日頑張った自分に対するご褒美の日であり。常に人の手本としてトレーナーをしているAYAさんの休息日だ。

 「オンとオフのバランスがうまく取れないと、息苦しくて自分が壊れてしまう。しっかり休息をとるから、平日も目いっぱいできるのだと思います」

 ところが、撮影を土日に入れなければいけないほどの多忙で、チートデイが無しになる時もある。「でも、それを一生やるわけではない。だから、チートデイもフレキシブルにして頑張ろうと考えています」と語るAYAさんは、やはり仕事に真摯(しんし)に向き合っている人だ。(ジャーナリスト・横井弘海)

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