こちら診察室 知ってる?総合診療科

最終回 総合診療科の「これから」
不可欠な「1人の患者全体を診る」

 大学病院など大規模医療機関で働く総合診療専門医も必要になります。選定療養費が高額になり、地域医療機関の医師から紹介される患者が増えるでしょうが、最初に診察した地域医療機関が明確な診療科に紹介できない事例も生じるからです。このような患者の場合、総合診療科が窓口になるのです。 

 ◇大病院で活躍 

 分かりやすい例を挙げると「不明熱」です。 

 発熱があればまず患者は風邪を考えて地域のクリニックなどを受診します。しかし、薬を使って治療していても一向に熱が下がらない場合、地域医療機関の医師は大規模医療機関に紹介するしかありません。 

総合診療科の外来に勤務する医師ら=東京都新宿区の東京医大病院

 原因が不明なため、大病院に紹介するわけですが、このときに紹介するのが総合診療科になります。なぜなら発熱の原因が判明していないためにどの臓器別診療科に紹介するのが難しいからです。このように症状の原因が分からないときも総合診療科が対応すると思われます。 

平山陽示教授

 外来で幅広く、さまざまな疾患を受け持つ総合診療医。頻度の高い、よくある疾患で入院した患者を扱う病院総合医(ホスピタリスト)。どちらもジェネラリストです。

 こうしたジェネラリストが増加し、専門医と協力して効率の良い、質の高い医療が行われる時代が近づいていると思います。(東京医科大学臨床教授 平山陽示) 

平山陽示氏(ひらやま・ようじ)
1984年東京医科大学卒。88年米国ミシシッピー州立大学生理学教室留学。東京医大第2内科講師、准教授など経て2012年臨床教授。11年東京医大病院総合診療科科長、12年から20年まで卒後臨床研修センター長兼任。2000年から禁煙外来を担当している。循環器専門医、プライマリ・ケア認定医・指導医、禁煙専門医、産業医。

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