小川葉子 医師 (おがわようこ)

慶應義塾大学病院

東京都新宿区信濃町35

  • 眼科
  • 特任准教授

眼科

専門

シェーグレン症候群、眼慢性移植片対宿主病(GVHD)、スチーブンスジョンソン症候群、眼類天疱瘡、マイボーム腺機能不全を含む眼局所のドライアイ

小川葉子

小川葉子医師は、造血幹細胞移植後の眼慢性GVHD研究のスペシャリスト。新しい治療の道を切り拓き、現在は眼慢性GVHD国際診断基準制定委員会の委員長でもある。火曜日午後のドライアイ外来は、小川葉子医師をチーフとして数名の医師で診療にあたっている。移植医療や自己免疫疾患の他、様々な原因による眼局所のドライアイにも幅広く対応している。ドライアイ外来では、世界のドライアイトップリーダーである慶應義塾大学医学部眼科学教室の坪田一男教授のもと、各医師が特色ある得意分野を担当しつつ力を結集して効率よく連携し、病態解明、診断、治療、予防の各分野の向上など、より質の高い医療を目指している。
ドライアイは中高年の女性に多いことから老視、更年期に加えて全身疾患を併せ持ち、普通と違った痛み、悩みを背景に苦しむ患者が多い。眼局所のドライアイにはVDT作業、コンタクトレンズ装用者、マイボーム腺機能不全に伴うドライアイなどが挙げられる。瞬目の異常であるメージュ症候群に関しては、精神神経科と連携した治療を行なっている。このため慶應義塾大学病院眼科では、特定の疾患に偏らず、あらゆるタイプのドライアイ患者に対応できるようにしている。 特に火曜日のドライアイ外来は全身合併症を伴わない眼局所ドライアイに加えて、シェーグレン症候群などを伴う重症ドライアイ外来としての特徴がある。重症ドライアイの症例は全身疾患を伴う事が多いため、内科・口腔外科・皮膚科と連携を保ち、シェーグレン症候群・スティーブンス・ジョンソン症候群・眼類天疱瘡、および慢性GVHDの全身状態を含めた経過観察をし、他科との横断的診療と治療を行なっている。重症ドライアイ症例の中では、造血幹細胞移植後、免疫反応により新規に発症するドライアイ症例が多いことも特徴だ。同院では血液内科と眼科との間で17年前から連携を確立しており、これまでに拝見している造血幹細胞移植症例は約800例程に達した。現在も年間約40例の移植症例がある。移植後の免疫反応による晩期合併症の一つの慢性移植片対宿主病に伴うドライアイでは、移植前からの眼科診察を行ないドライアイの発症時期を予測、診断し早期治療の対策を立てている。

2010年日本医師会医学助成賞受賞
2014年日本女医会学術助成賞受賞(2009年に続き2度目)

診療内容

ドライアイは中高年の女性に多いことから老視、更年期に加えて全身疾患を併せ持ち、普通と違った痛み、悩みを背景に苦しむ患者が多い。
眼局所のドライアイにはVDT作業、コンタクトレンズ装用者、マイボーム腺機能不全に伴うドライアイなどが挙げられる。瞬目の異常であるメージュ症候群に関しては、精神神経科と連携した治療を行なっている。このため慶應義塾大学病院眼科では、特定の疾患に偏らず、あらゆるタイプのドライアイ患者に対応できるようにしている。特に火曜日のドライアイ外来は全身合併症を伴わない眼局所ドライアイに加えて、シェーグレン症候群などを伴う重症ドライアイ外来としての特徴がある。重症ドライアイの症例は全身疾患を伴う事が多いため、内科・口腔外科・皮膚科と連携を保ち、シェーグレン症候群・スティーブンス・ジョンソン症候群・眼類天疱瘡、および慢性GVHDの全身状態を含めた経過観察をし、他科との横断的診療と治療を行なっている。重症ドライアイ症例の中では、造血幹細胞移植後、免疫反応により新規に発症するドライアイ症例が多いことも特徴だ。同院では血液内科と眼科との間で20年前から連携を確立しており、これまでの造血幹細胞移植症例は約800例に達した。現在も年間約40例の移植症例がある。移植後の免疫反応による晩期合併症の一つの慢性移植片対宿主病に伴うドライアイでは、移植前からの眼科診察を行ない血液内科との連携のもとドライアイの発症時期を予測、診断し早期治療の対策を立てている。
診察では通常の眼科診療に加え、問診表による詳細な自覚症状の確認、通常の視力と、必要時に実用視力、フルオレセイン・ローズベンガル・リサミングリーン染色による角結膜上皮障害のスコアリング、涙液層破壊時間の測定、各種涙液分泌検査(反射性涙液分泌能検査を含む)の他に、TSAS(tear film stability analysis system)や、涙液油層の観察、共焦点顕微鏡によるマイボーム腺の検査、症例によってインプレッションサイトロジー、ブラッシュサイトロジー検査を行なう。
血液検査、涙液検査からドライアイの診断、治療の指標となるバイオマーカーの探索も開始。全身的には、涙腺腫脹をきたす疾患として、サルコイドーシス、IgG4関連疾患、 悪性リンパ腫等の鑑別を念頭に置いて診療している。
治療は、人工涙液点眼治療、ヒアルロン酸点眼(共に重症例には防腐剤抜きを使用)、近年保険適応となった点眼薬ではP2Y2アゴ二ストで結膜からの水分分泌と粘液分泌を促すジクアホソルナトリウム点眼、粘液成分と抗炎症効果が期待されるレバミピド点眼によるドライアイ治療を開始し長期使用して経過がよい例も多く認められる。マイボーム腺機能不全や眼瞼疾患の治療に加え、同院製剤のビタミンA点眼やメチルセルロース点眼、血清点眼、免疫の関与するドライアイにはシクロスポリンや副腎皮質ステロイド点眼(副作用予防のため1カ月以内を目安とした短期間点眼投与)の局所または全身治療、外科的には涙点プラグを施行する。涙点プラグが脱落を繰り返す症例には涙点焼灼術(高温型コーテリー使用)を行ない、特に難治性眼GVHD症例に良好な結果を得ているという。

医師プロフィール

1980年 慶應義塾大学医学部卒業、慶應義塾大学医学部眼科学教室入局
1982年 東京都済生会中央病院 眼科
1990年 慶應義塾大学医学部にて医学博士取得 同年 眼科専門医
1993年 小川眼科クリニック院長(2003年まで)
1998年 慶應義塾大学医学部先端医科学研究所で基礎研究にも従事。慶應義塾大学医学部 眼科学教室 非常勤講師
2011年7月から現在、慶應義塾大学 医学部 眼科学教室 特任准教授