ことばの遅れ〔ことばのおくれ〕 家庭の医学

 ことばの発達は個人差が大きいのですが、1歳になるすこし前くらいから簡単なことばを理解しはじめ、1歳すぎたころよりママやパパなどの単語が出はじめ、2歳前には「リンゴちょうだい」などの単語が2つつながった2語文が、3歳までには簡単な文章が話せるようになるのが一般的です。

 言語症 
 ことばの発達が遅れる病気として知的発達症(知的障害)自閉スペクトラム症がありますが、全般的な発達が正常で、ことばの発達のみ遅れることもあります。ことばの理解も遅れる場合、理解はよくて話すことだけ遅れる場合、発音がはっきりしない場合などがあります。
 理解がよい場合は、やがてことばも出てくるでしょうが、遅れが大きい場合は、他の病気がないかどうか、言語療法を受けたほうがよいかどうか、健診で相談するか医師の診察を受けたほうがよいでしょう。将来、限局性学習症があきらかになることもあります。また、難聴があるとことばの発達が遅れます。今は、新生児スクリーニングでチェックされていますが、中耳炎などで後から出ることもありますので、呼んでも振り向かないことがあるなど、疑問に思うことがあれば早めに診察を受けてください。

 語音症
 発音がはっきりしない場合をいいます。発達上、一時的なものが多く、成長とともに改善することも多いですが残ることもあります。
 また、上顎が欠けている口蓋裂(こうがいれつ)、上顎の粘膜と皮膚の下の組織はあっても、骨が欠けている粘膜下口蓋裂や、舌の下側の筋がついている舌小帯短縮などが、発音が不明瞭になる原因になっていることもあります。

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