子どもの感音難聴〔こどものかんおんなんちょう〕
出生後に感音難聴となったものです。髄膜(ずいまく)炎や流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)などのウイルス感染症から内耳炎を起こしたり、けがが原因のこともあります。音を感じる感覚細胞が障害されるため、聴力を回復することは困難です。
髄膜炎では両側の重い難聴が生じ、補聴器の効果がとぼしいため、人工内耳埋込術がすすめられます。蝸牛が骨化すると手術ができなくなりますので、発症後早期に専門医の受診がすすめられます。おたふくかぜによる難聴の多くは片側性ですが、両側失聴することがあります。先天性サイトメガロウイルス感染では、出生直後にすでに難聴を生じている場合と、出生直後には聞こえていても成長とともに難聴が進行する場合があります。乳児期の病気の治療後に聴力が悪化する場合もあるので注意が必要です。
[治療][予防]
両側に聴力障害が生じた場合、ただちに補聴器を用いた聴能訓練と言語教育が必要です。特に3歳以下で難聴が生じた場合は、補聴器を使用しないとそれまで獲得したことばを失うおそれがあります。高熱を出したあとや、耳をけがしたときなどは、子どもの音に対する反応に注意が必要です。おたふくかぜはワクチンを接種していれば予防できます。両側が高度難聴となり、補聴器でも十分聞き取れない場合は人工内耳手術がすすめられます。
髄膜炎では両側の重い難聴が生じ、補聴器の効果がとぼしいため、人工内耳埋込術がすすめられます。蝸牛が骨化すると手術ができなくなりますので、発症後早期に専門医の受診がすすめられます。おたふくかぜによる難聴の多くは片側性ですが、両側失聴することがあります。先天性サイトメガロウイルス感染では、出生直後にすでに難聴を生じている場合と、出生直後には聞こえていても成長とともに難聴が進行する場合があります。乳児期の病気の治療後に聴力が悪化する場合もあるので注意が必要です。
[治療][予防]
両側に聴力障害が生じた場合、ただちに補聴器を用いた聴能訓練と言語教育が必要です。特に3歳以下で難聴が生じた場合は、補聴器を使用しないとそれまで獲得したことばを失うおそれがあります。高熱を出したあとや、耳をけがしたときなどは、子どもの音に対する反応に注意が必要です。おたふくかぜはワクチンを接種していれば予防できます。両側が高度難聴となり、補聴器でも十分聞き取れない場合は人工内耳手術がすすめられます。
(執筆・監修:東京逓信病院 病院長 山岨 達也)