肛門管がん〔こうもんかんがん〕
肛門管に発生する上皮性悪性腫瘍です。痔瘻(じろう)から変化するもの、皮膚から生じるもの、肛門管上皮から生じるものがあります。がんの組織型の違いにより、放射線と抗がん薬による治療が可能で肛門を温存できるか、あるいは手術によって直腸と肛門を切除する治療が必要で人工肛門にせざるをえないか、治療法が分かれます。早期のがんであれば、局所切除のみですみ、人工肛門を免れる場合もあります。
(執筆・監修:牧田総合病院 肛門病センター長 佐原 力三郎)