高齢出産
35歳以上の出産を高齢出産といいます。最近では晩婚化や、仕事と妊娠出産育児の両立のため、晩産化が進んでいます。
高齢出産のリスクとメリットを考えてみましょう。母体年齢の上昇とともに、児の染色体異常が増加します。たとえば、ダウン症の発生は35~39歳で0.35%ですが、どうしても心配な人にはNIPT(非侵襲的出生前遺伝学的検査)や羊水(ようすい)検査などにより高い精度で調べることは可能です。また、母体のほうも歳が高いほど子宮筋腫(きんしゅ)の合併や流早産、妊娠高血圧症候群、成人病の合併がふえたり、難産になりやすいとされています。自主管理をしっかりし、設備のととのった病院にかかる必要があります。
メリットももちろんあります。両親の側には精神的、社会的、経済的余裕があるので、十分な準備をもって分娩(ぶんべん)にのぞむことができるでしょう。現在は価値観が多様化し、他人と同じである必要はないのですから、自分たちの選択に自信をもち、しかし、リスクをよく理解し、主治医や助産師の指導を守りながら授かったいのちを大事にしてください。
(執筆・監修:恩賜財団 母子愛育会総合母子保健センター 愛育病院 産婦人科 部長 竹田 善治)
高齢出産のリスクとメリットを考えてみましょう。母体年齢の上昇とともに、児の染色体異常が増加します。たとえば、ダウン症の発生は35~39歳で0.35%ですが、どうしても心配な人にはNIPT(非侵襲的出生前遺伝学的検査)や羊水(ようすい)検査などにより高い精度で調べることは可能です。また、母体のほうも歳が高いほど子宮筋腫(きんしゅ)の合併や流早産、妊娠高血圧症候群、成人病の合併がふえたり、難産になりやすいとされています。自主管理をしっかりし、設備のととのった病院にかかる必要があります。
メリットももちろんあります。両親の側には精神的、社会的、経済的余裕があるので、十分な準備をもって分娩(ぶんべん)にのぞむことができるでしょう。現在は価値観が多様化し、他人と同じである必要はないのですから、自分たちの選択に自信をもち、しかし、リスクをよく理解し、主治医や助産師の指導を守りながら授かったいのちを大事にしてください。
(執筆・監修:恩賜財団 母子愛育会総合母子保健センター 愛育病院 産婦人科 部長 竹田 善治)