病床のととのえかた

■快適な病床
・枕は、背骨と頭が同じ高さになるようにし、寝返りをうっても、頭が枕からはずれないように、肩幅よりも20~30cm大きい枕を使用します。また、汚れても洗濯ができるように、取りはずしの可能なカバーが、あるほうがよいでしょう。

・ふとんやマットは、やわらかすぎると姿勢がわるくなり、疲れやすいので、かためのものを選びましょう。

・シーツは、ふとんやマットを、きちんと包み込める長さと、幅のあるもので、吸湿性に富んだ素材を選びます。マットやふとんにシーツをかける場合、しわやたるみがないように敷き、角の部分は、きれいに折り目をつけて、ふとんやマットの下に敷き込みます。
 ボックスシーツ(かぶせるタイプのシーツ)を用いる場合、しわやたるみが生じやすいので、こまめに端を引っ張って、しわを伸ばしましょう。しわをそのままにしていると、しわに触れていた肌が、こすれて傷になる場合があります。また、シーツは、直接からだに触れやすく、ほこりや汚れが生じやすいので、毎日シーツのほこりをはらい、1週間に1回は、シーツの交換をします。

・寝具は、一晩で約200mLの水分を吸収します。そのため、ふとんを敷いたままにしておくと、湿気でカビや害虫が発生することがあるので、週に1~2回は、ふとんを干したり、ふとん乾燥機を使用し、湿気を取り除きましょう。

・ベッド上で排泄(はいせつ)をするなど、寝具が汚れる可能性のある場合、汚れやすい部分に、防水シーツや横シーツ(腰の部分をカバーする大きさのシーツをベッドに対して横向きに敷く)を敷きます。防水シーツがないときは、ビニールを使っても代用できます。防水シーツ、横シーツは、ずれを防ぐためにも、ふとんやマットの幅より大きく、はしが敷き込める程度の大きさにします。

■快適な寝巻き
・着脱が楽で、吸湿性、通気性のよい木綿素材など、着心地のよいもの。

・洗濯がしやすく、丈夫で乾きやすいもの。

・身ごろやくびまわり、そでぐりにゆとりがあり、背中に縫い目がないもの。ズボンは股上が深く、動きやすいもの。

 寝巻きは、療養者にとっては日常着であるため、着心地のほか、おしゃれ要素も加え、枚数も多めにもちたいものです。寝巻きの洗濯は、柔軟剤を使い、やわらかく仕上げることで、床ずれを防止することができます。また、十分にすすぎをしないと、かゆみの原因となることがあります。汚れやにおいの強い衣類は、お湯で洗うと効果的です。
 汚れやにおいがひどいときは、衣類を除菌、漂白剤にひたしてから、洗濯をすると効果的です。また、洗濯時に使える色物用の除菌、漂白剤もありますので、衣類の種類や汚れに合わせて使い分けると便利でしょう。除菌、漂白剤の種類によっては、色落ちする場合もありますので、気をつけてください。
 排泄臭は、特化した洗剤を使用することで、においが分解されて落ちることもあります。

■シーツの交換
 病人を寝かせたままシーツを換える方法は、図を参照してください。


■寝巻きの交換
 1日中着ている寝巻きは汚れやすいため、できるだけ毎日交換しましょう。できれば、入浴後やからだをふいたあとに交換すると、よりさわやかさを増します。また、寝巻きの交換時は、室温や寝巻きの温度にも、注意しましょう。
 寝巻きの交換は、原則として、まひや痛みのないほう(健常なほう)からぬがせ、まひや痛みのあるほうから着せます。寝巻きの種類は、療養者の状態によって選択できます。

 療養者を寝かせたまま寝巻きを交換する方法は図を参照してください。
横浜市立大学医学部医学科同窓会 倶進会