薬ののみかた 家庭の医学

 最近の薬は、錠剤やカプセルに入ったものが多く、服用する種類も数多くあります。のんでいる薬が、どのような目的で出されているのか、どのようなはたらきをするかを知っておくことがとても大切です。医師か看護師、あるいは薬剤師にぜひ確認してください。
 お薬を処方してくれる薬局で「お薬手帳」をつくってもらうと薬の名前やのむ量・回数などがわかるので持っていると便利です。また、薬局でお薬といっしょにもらえる「薬剤情報提供文書」もとっておくと、お薬の名称、効能、効果、用量、副作用などがわかるのでとっておくようにしましょう。
 多くの薬は食後30分で、これは薬剤の吸収効果を考慮しているものです。食事をしなかったからのまない、ということのないように、1日何回と指定されたら、食事をしなくてもきちんとのみます。
 また時間を指定された薬は、薬剤の血中濃度による作用を考慮しているので、時間を守ることが大切です。

■薬の管理
 錠剤やカプセルは、湿らないように包装されています。そのまま室温で保存してもかまいません。散剤(粉末)の薬は湿らないように、湿度の高い場所やぬれやすい場所に置かないようにしましょう(病院・薬局で調剤された紙袋の粉薬で3カ月程度、製薬会社が出している透明のヒートシールの包装で約1年保存できる)。坐薬や水薬は冷蔵庫に保管します。
 のみ忘れがないように、薬ケース(曜日ごと、毎食ごとに薬を分けておける)やお薬カレンダー(カレンダーに透明のポケットがついていて壁にかけることができる)を利用したり、月日を袋に記入しておくと管理しやすくなるでしょう。

■薬の作用と副作用
 薬には本来の目的にかなった主作用と、からだには望ましくない副作用があります。主作用が効果的にあらわれ、副作用が最小限となるように、薬の量と服用時間が指示されます。薬がどのような理由で、どのような効果を期待して処方され、また副作用はなにかを知っておくことが大切です。

■薬ののませかた
 最近では、薬がのみ込みにくかったり、のみ込むときに、むせやすい人のために開発されたゼリー状の商品が市販されています。これは薬をゼリーに包んで、のみ込みやすく工夫されたものです。味もぶどうやいちごなど、子どもでも嫌がらない味になっています。散剤、錠剤、カプセル、水薬のいずれも、このゼリーに包むことができ、数種類の薬を一度に服用することもできます。

□散剤
 水を口に含ませてから舌の上に薬をのせ、さらに水を含ませて一気にのみ込ませます。のみにくいときには、水に浸してゼリー状にしたオブラートや服薬補助ゼリーに包みます。

□水薬・シロップ
 薬液を泡立てないように静かに上下に動かし、薬液を均等に混和します。目盛りの分量をまちがえないように、平らなところに薬液を置き、目の高さで、目盛りを確認しながら、スプーンや小さな容器に移してのませます。

(執筆・監修:東京都立大学大学院 人間健康科学研究科 看護科学域 准教授 竹森 志穂)