【パリ時事】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は7日の記者会見で、天然痘に似た症状の感染症エムポックス(サル痘)」がアフリカで流行しているとして、専門家らによる「緊急委員会」の速やかな招集を決めたと明らかにした。会合での議論の結果を踏まえ、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるかを判断する。
 WHOは2022年7月、エムポックス感染が欧米などに拡大したことを受け、緊急事態を宣言。約10カ月後の昨年5月に宣言を解除した。
 しかし、アフリカ中部コンゴ(旧ザイール)では今年に入り、1万4000人超が感染し、500人余りが死亡。隣国のルワンダ、ブルンジ、ウガンダや東部ケニアへの広がりも疑われている。テドロス氏は「感染拡大の阻止には包括的対応が必要だ」と訴えた。 (C)時事通信社