サル痘〔さるとう〕

 サルに痘瘡(とうそう:天然痘)を起こすサル痘ウイルスによる急性発疹(ほっしん)性感染症です。リス、サルなどの野生動物、あるいはそれらから感染したペットにかまれる、あるいは血液、体液、発疹などに触れることで感染します。人から人への感染はまれですが、飛沫(ひまつ)による感染、あるいは体液、患者の体液や飛沫で汚染された衣類・寝具などとの接触による感染がありうるとされています。潜伏期は7~21日(大部分は10~14日)で、発熱、不快感、頭痛、背部痛、発疹など、痘瘡とよく似た症状がみられますが、致死率は1〜10%程度と低いです。国内での発症はこれまでありません。
 種痘はサル痘の予防に効果があると考えられていました。事実WHO(世界保健機関)の天然痘根絶宣言により種痘が全廃されて以降、1981年から86年までのコンゴ共和国における調査では338人のサル痘患者が発生しています。日本では76年に定期の種痘はなくなりました。したがって、天然痘およびサル痘に対する免疫力は低下していると考えられています。
 診断は、水疱(すいほう)、膿疱、血液、リンパ節からの病原体、病原体抗原、病原体遺伝子の検出によります。
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