政府は16日、アフリカで広がっている天然痘に似た症状の感染症エムポックス(サル痘)」について、関係省庁の局長級による対策会議を持ち回りで開催した。世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したことを受けたもので、情報の収集・提供のあり方や医療体制について、当面の対応を確認した。
 内閣感染症危機管理統括庁によると、会議では発生国の罹患(りかん)状況や諸外国の対応に関する情報収集、出入国者への注意喚起を確実に行うことを申し合わせた。また、感染が疑われる患者が発生した場合に備え、2022年の流行時から整備した検査、受け入れ体制を維持することなどを確認した。
 外務省は15日、アフリカの7カ国を対象に、渡航などに関し十分な注意を呼び掛けるレベル1の感染症危険情報を発出した。武見敬三厚生労働相は同日の閣議後記者会見で、コンゴ(旧ザイール)からの要請を受け、日本で製造されているワクチンなどを供与する準備を進めていると明らかにした。 (C)時事通信社