治療・予防

激しくせき込み、命の危険も
子どものピーナツ誤嚥

 食べ物が気管に入ってせき込むことは日常的にあるが、乳幼児にとっては命に関わる場合がある。特に、ピーナツが誤嚥(ごえん)しやすいことは意外に知られていない。天心堂医院(東京都豊島区)の渡辺雄司院長は「放置すると肺炎を起こす恐れがあるので注意してほしい」と語る。

 ◇3歳までは控えて

 呼吸で吸い込まれた空気は、鼻から喉頭を通り、気管から左右の気管支へと分かれて肺に入る。乳幼児は気管が狭く、せきをする力も弱いため、異物が気道に入るとなかなか吐き出せない。気道異物事故の大半は5歳以下の乳幼児ともいわれている。

 中でも、ピーナツの誤嚥による「ピーナツ性肺炎」は3歳未満が非常に多い。渡辺院長は「気道に詰まりやすいので3歳までは与えないで」と強調する。遊びながらピーナツを食べ、何かの拍子に気道に入ってしまうことがあるからだ。

 激しくせき込み、ぜいぜいするが、背中をたたくなどするうちに症状が落ち着く場合がある。だが、異物が取れたわけではなく、左右どちらかの気管支に移動しただけということが多い。取れたと勘違いして放置すると、やがてピーナツが変性して脂肪酸を出し、周囲の組織に炎症が生じて肺炎や呼吸困難を招く恐れがある。

 「乾いたせきが何カ月も続き、ぜんそくだと思っていたのが、ピーナツが気管支に詰まっていることが原因だったというケースもあります」と渡辺院長。レントゲンに写りにくく、聴診でも分かりづらいため、診断が遅れがちになるという。

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