インタビュー

内視鏡検査・治療の進歩=胃がん死亡率低下に貢献

 かつては日本人のがんの中で患者数、死者数とも男女ともにトップを占めていた胃がんだが、人口10万人当たりの発病者は減少し、死亡率も低下している。これには、検診などによる早期発見と治療という考え方の普及や治療法の進歩などが貢献している。この中で、内視鏡検査・治療の進歩と普及が果たしてきた役割は大きい。

 内視鏡の小型化や多機能化の進展に伴い、がん検診でもX線画像検査と併用する形で採用する自治体が増えている。大きく変わる内視鏡検査について、東京医科大病院(東京都新宿区)内視鏡センター部長の河合隆主任教授(消化器内視鏡学)に聞いた。
 ◇1センチ前後ならその場で切除

 「現在の内視鏡は、胃や十二指腸の内壁の状態を画像として自由に見るだけでなく、がんの疑いのあるポリープや組織の異型を見つければ、内視鏡に内蔵したマジックハンドなどで、部分組織を採取したり進行状況を評価したりできる。さらに大腸内視鏡においては、直径1センチ前後までの大きさで形状に問題がなければ、その場で切除したりしてしまうことも可能だ」。河合教授は内視鏡検診のメリットをこう説明する。
 
 

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