治療・予防

ホルモンで血糖値下がりにくく=胎児の成育にも悪影響―妊娠糖尿病

 ◇早期に対処を

 妊娠糖尿病は発症しやすいタイプがあり、清水部長は①家族に糖尿病の人がいる②肥満形・極端なやせ形③間食が多い④妊娠後の体重増加が激しい―などを挙げる。2人目、3人目の妊娠時に発症しやすいことから、高齢での出産もリスクを高める。

 妊娠中は妊婦検診を受け、母子ともに妊娠の経過が正常か確認することが大切だ。清水部長は「軽度の糖代謝異常であっても、早期に見つけて管理していくことが重要です」と強調する。

 妊娠糖尿病と分かれば、食事療法で血糖値を下げる。菓子などの単純糖質を減らし、玄米や野菜などの食物繊維を多く含む食品を取るほか、食事の回数を細かく分けるなどの指導が行われる。それでも血糖値のコントロールが不十分なら、インスリン治療が必要だ。

 「妊娠糖尿病は、将来糖尿病になるリスクが高い人が発症する病気です。出産後の授乳期間が終わってから糖尿病になるケースが少なくありません。出産後も食事の内容や体重、血糖値などにしっかりと気を配り、予防に努めてほしい」と清水部長は話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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