一流に学ぶ 心臓カテーテルのトップランナー―三角和雄氏

(第4回)
米国研修で心臓カテーテル
循環器に進路変更、再渡航狙う

 三角氏は小学2年でリウマチ熱にかかったことをきっかけに、医師への道を志した。このため専門は小児科と決めていたが、医学部6年時に米国フィラデルフィア小児病院循環器科で受けた夏期研修で目指す方向が変わった。

 小児循環器カテーテル治療の世界的権威で、同病院の心臓カテーテル室長だった故ウィリアム・ラシュキンド教授に直接指導を受けた。心臓の血管の位置が生まれつき反対になっている大血管転位(TGA)という先天性疾患の治療法の考案者で、治療に用いるカテーテルを発明したことで知られる。

 三角氏は実習で、教授からカルテを一つ渡され「45分間診察し、後でプレゼンテーションしろ」と命じられた。家族に伴われ診断を受けにきた先天性心疾患の患者に、つたない英語で説明したという。

 「患者が外国人医師を嫌がることはなかったし、教授もアジアから来た一学生を差別することなく、よく教えてくれました」。米国での人種差別は後に経験するが、当時は研修生なのに偏見なく普通に接してもらえたことがうれしかった。

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