心臓カテーテルのトップランナー―三角和雄氏|一流に学ぶ
連続日本一の症例数、高度治療も世界トップクラス
心筋梗塞など心疾患による死者数は年間20万人近くに上り、日本人の死亡原因ではがんに次いで2番目に多い。千葉西総合病院(千葉県松戸市)の三角和雄院長が率いるチームは、心臓をとりまく冠動脈疾患に対するカテーテル治療件数では2011年以降、連続日本一の実績(年間3000件)を持つ。胸を大きく切開せずに、手首や足の付け根の血管から細い管(カテーテル)を挿入する心臓カテーテル治療は、患者に負担が少なく、高齢化が進むこれからの時代、ますます注目されていく分野だ。三角氏は米国の循環器専門医資格を持ち、特に難易度の高い「ロータブレーター治療」では、現役医師でも世界トップクラスの症例数を誇る。宇宙船のコックピットのようなカテーテルスタジオで、生い立ちから米国での医師経験、トップを走り続けるきょうまでの道のりを聞いた。(ジャーナリスト・中山あゆみ)
三角 和雄氏(みすみ・かずお)1957年11月20日、大阪市生まれ。59歳。82年東京医科歯科大学医学部医学科卒業、同学部第三内科、83年国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院第一内科、84年東京医科歯科大学医学部第三内科、85年イリノイ大学医学部シカゴ校留学(心臓血管病理)、87年ニューヨーク医科大学リンカーンメディカルセンター内科レジデント、グッド・サマリタン病院心臓内科クリニカル・フェローなどを経て、96年ハワイ大学医学部内科(循環器部門)臨床助教授・開業、98年帰国。医療法人社団木下会・千葉西総合病院心臓センター長・循環器科主任部長(ハワイ大学臨床系助教授併任)、2000年千葉西総合病院副院長、03年東京医科歯科大学臨床教授、04年千葉西総合病院病院長。(了)