一流に学ぶ 心臓カテーテルのトップランナー―三角和雄氏

(第6回)
心臓カテーテルの難関究める
ロータブレーターで世界トップクラス

 「目の前で胸が痛いと苦しんでいる患者さんが、メスを入れず一瞬にして治る。それがカテーテル治療のすごさ」と三角氏は話す。

 カテーテル治療が行われる前、冠動脈治療は、全身麻酔で心臓バイパス手術を行うしかなかった。胸に大きくメスを入れ、肋骨(ろっこつ)を切開するため、術後回復に時間がかかる。心臓カテーテル治療は、手首の動脈から直径1.7ミリの細い管(カテーテル)を挿入し、心臓の周囲を取り巻く冠状動脈まで到達させ、狭くなったり詰まったりした血管内腔を風船(バルーン)で膨らませて拡大。網目状の金属製筒(ステント)を血管内に留置し、血管が再び狭くなるのを防ぐ。

 「どうしてもバイパス手術が必要な場合もありますから、カテーテル治療で何でも治せるわけではありません。でも、高齢で合併症もあって手術ができない人も治療できるようになったのは画期的です」

 狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患は、悪玉コレステロールが心臓の周りの血管(冠動脈)の内側にへばりついて硬くなり、血管の内腔が狭くなることで起こる。進行するとコレステロールが石のような硬さになり、バルーンやステントなどで血管を広げることができなくなる。

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