一流に学ぶ 心臓カテーテルのトップランナー―三角和雄氏

(第7回)
米ハワイで循環器開業医に
日本と異なる働き方

 米国での修行生活が9年目に入った1995年、三角氏は進むべき道を模索していた。「米国の専門医資格を取ったのだから、日本に帰る前に少しここで自分の力を発揮してみたいと思ったんです」

 米国では医療システムが日本と比べ大きく異なる。医師は病院に雇用されるのではなく、自分で開業し、いくつかの病院と契約して治療に出向くのが基本だ。専門医資格のある医師は病院からの引きも多く、三角氏は候補地の中からハワイを選んだ。

 「日本に住む母は、C型肝炎が肝硬変に移行して闘病中でした。飛行機の直行便があり、すぐに帰れる所がいいと思う気持ちもあって」。三角氏は95年末、ホノルルで心臓カテーテル治療を専門とする循環器開業医となり、同時にハワイ大学臨床系助教授としての活動も始めた。

 ハワイ大学は付属病院を持たず、ハワイ州内の主要三大私立病院で医学生、レジデントの教育、研修を行っている。三角氏はこれらの病院とそれぞれ契約し、自分の患者を入院させて治療を行うとともに、医学部高学年やレジデントの教育、研修を行うことになった。

 「日本では開業医の地位が国公立病院の勤務医より低く見られがち。帰国したときに大学で後輩に自分の仕事について話すと、『先生開業しちゃったんですか』と言われ面食らうことがあります」

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