一流に学ぶ 心臓カテーテルのトップランナー―三角和雄氏

(第7回)
米ハワイで循環器開業医に
日本と異なる働き方

 ◇医療に集中するシステム

 開業医といっても、日米では働き方がまったく違うのでイメージしにくいが、三角氏のある一日のスケジュールは次に示す通りだ。

 6:30 起床
 7:30 病院でロータブレーターによる治療
 9:30 別の病院で研修医と一緒に入院患者回診
 10:30 オフィスに戻り、外来患者診察
 12:30 朝に治療を行った病院でミーティング
 14:00 別の病院で検査と心臓カテーテル治療
 16:00 ロータブレーターを行った患者の処置
 17:00 別の病院で心エコー判読
 18:30 帰宅
 19:30 入浴、夕食
 21:00 救急外来から電話。ヘリコプターで搬送された患者の治療
 23:30 帰宅 

 オフィスには看護師、医師のスケジュール調整と患者受け付けをする秘書、保険関係専門秘書、医師の口述記録のタイピスト(コンピューター係)が勤務している。「看護師らは皆、医師と対等。ただのアシストじゃなく、専門職としてプライドを持ってやっていますから、医師は医療だけに集中できます。日本のように雑務に追われることがありません」と三角氏。米国の臨床経験が、帰国後の病院再建に具体的に生かされていくことになる。(ジャーナリスト・中山あゆみ)

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