清水俊彦 医師 (しみずとしひこ)

東京女子医科大学病院

東京都新宿区河田町8-1

  • 脳神経外科
  • 客員教授

脳神経外科 神経内科

専門

脳神経外科 頭痛

清水俊彦

片頭痛に苦しんでいる人の多くは、病院に受診しても「ただの頭痛」と軽んじられ、我慢と鎮痛剤でしのいでいるのが現状。清水俊彦医師は、そんな「頭痛持ち」の窮状に光をあて、TVや新聞、著書で精力的に啓発を行っている頭痛治療のエキスパート。「頭痛は我慢すべきではない」という考えのもと、頭痛の種類、原因を丹念に調べ、患者ひとりひとりに最も適した診療を探る。同病院のほか、複数のクリニックで、一日200人以上の患者の診療を行う超多忙な中で、患者会の顧問など、患者の支援活動も積極的に行っている。患者さんのいるところにはどこでもはせ参じる、そんな考えの下、最近では伊豆大島の大島医療センターにも月に1回頭痛外来を開設し、頭痛や片頭痛に関連して経年性に起こる耳鳴りやめまいなどの脳過敏症候群の治療にもあたっている。

診療内容

「頭痛は我慢すべき病気ではありません」開口一番、清水医師は強調した。
その理由の第一は「頭痛の種類を鑑別しなければいけない」からだ。
「頭痛は一次性頭痛と二次性頭痛に大別されます。一次性は片頭痛や緊張性頭痛など、命に別状はないといわれる頭痛。二次性は脳腫瘍やくも膜下出血など、放置すると、命にかかわることもある頭痛です」
受診すると、病院ではCTやMRI、脳波検査などが行われるが…「くも膜下出血や脳腫瘍などの危険な病変がなかった…となると、頭痛に詳しくない医師は『ただの頭痛なので心配ない』と言って、鎮痛剤を処方して済ませてしまう。そこから先を診ようとしない」
だが鎮痛剤を投与するだけでは、頭痛は治らないばかりか悪化してしまうという。たとえば片頭痛は、ただの痛みではなく、水面下で脳が興奮状態を起こしている状態。よって鎮痛剤で、表面的な痛みをごまかしているだけだと興奮状態はどんどん強くなり、蓄積されてしまうらしい。
「結果、毎日頭が痛いという薬物乱用頭痛や、長年の興奮状態が脳にこびりつき、耳鳴りや頭鳴(ずめい)、めまい、不眠など症状が慢性的に起こる脳過敏症候群に陥ってしまいます。頭痛を我慢してはいけない一番の理由はそこにあります」
加えて、片頭痛持ちの人の脳梗塞になる率は、そうでない人の約10数倍。慢性頭痛で悩んでいる人は、とにかく我慢せずに、清水医師のような頭痛専門医を受診するべきなのだ。
「今はトリプタン製剤という、片頭痛の際に拡張した脳血管を元に戻し、かつ脳の興奮を抑える薬があります。そういう薬を適切に使えるようにするためにも、まずは頭痛の種類をちゃんと見極めることが必要です」
さらに慢性頭痛には、甲状腺のホルモンの異常や帯状疱疹のウイルスの影響を受けるなど、頭痛を悪化させるプラスαの要因がミックスされていることがめずらしくないという。決して『ただの頭痛』ではないのである。
頭痛治療は、目に見えない「痛み」を治す医療。CTやMRIの検査で得られるのはごく一部の情報で、残りは患者の話などから推測するしかない。「だから手ごわい」と清水医師は続ける。
「私はたとえば片頭痛の増悪因子、といったものを全部探り出します。それから、長年放置したことによる脳の過敏性がどれだけあるかということをチェックした上で治療していきます。頭痛をただの痛みとしては取り扱いません」

清水医師は、東京女子医科大学のほか、汐留シティセントラルクリニック、獨協医科大学神経内科、小山すぎの木クリニック、伊豆大島医療センター、脳と心のクリニック(茨城)とマミーズクリニック(目黒区)でも診療を担当している。

医師プロフィール

1958年生まれ
1986年 日本医科大学大学卒業。東京女子医科大学脳神経外科学教室入局
1988年 東京女子医科大学大学院入学
1991年 東京女子医科大学大学院卒業
1998年 東京女子医科大学脳神経外科 頭痛外来 講師
2004年 獨協医科大学 神経内科講師
2011年 東京女子医科大学 脳神経外科 頭痛外来 客員教授。獨協医科大学 神経内科 臨床准教授(兼任)

「慢性頭痛」を専門とする医師