笹子三津留 医師 (ささこみつる)

淀川キリスト教病院

大阪府大阪市東淀川区柴島1-7-50

  • 外科・消化器外科
  • 理事長
  • 兵庫医科大学外科名誉教授/フランス医学アカデミー外国人正会員

消化器外科 外科 がん

専門

上部消化管悪性腫瘍(食道・胃・十二指腸) とくに臓器・機能温存手術、高度進行胃がんの集学的治療

笹子三津留

笹子三津留医師は、胃がんの切除手術では世界的にもトップレベルのスーパードクターである。東京大学医学部外科に入局後、胃がんのレーザー治療に関する研究で学位を取得し、1984年からフランス政府給費留学生として1年間パリ大学に臨床医として留学。その後、1987年より20年間国立がんセンターに勤務、多くの手術指導や講演、臨床研究を通して、日本の胃がん手術(D2)を世界の標準として認めさせることに成功した。日本の外科臨床研究に多大なる貢献をし、世界18カ国で手術の指導を行うなど、国内外の多くの人から高い評価を得ている。国立がんセンター副院長を経て2007年7月より出身地である兵庫県西宮市の兵庫医科大学外科教授を10年務めた。
笹子医師は、胃がん治療の世界的なオピニオンリーダーで、JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)胃がんグループの代表者として、数多くのエビデンスを創出した。そうした科学者としての一面と同時に、今や腹腔鏡やロボット手術で定型化され、補助化学療法の充実により全体としては標準的な治療成績が出る時代となったが、笹子医師は職人気質にこだわる。数千例の豊富な手術経験に基づいた、その患者さんに、そしてそのがんに最適な繊細かつ丁寧な手術を心がけている。今では少なくなったオーダーメイドの手術である。2014年NHKプロフェッショナルー仕事の流儀―『胃がん治療最後の砦』と紹介され、難治胃がんの患者が全国より集まった。
また、がん患者の精神的な痛み、霊的な痛みへの憧憬も深く、全国から訪れるセカンドオピニオンの患者さんも、治す方法は提案されなかったが、心に大きな平安を得られたと満足して帰られる。

診療を受けるには

笹子医師の診察は、水曜の午前・午後。初診とセカンドオピノンは予約が必要なため、事前に病院に問い合わせていただけば、可及的に早く随時対応している。

医師プロフィール

1976年3月 東京大学医学部医学科卒業
1981年10月 東京大学医学部助手
1984年9月 フランス政府給費留学生としてパリ大学留学
1986年8月 東京大学医学部第2外科医局長
1987年5月 国立がんセンター病院外科スタッフ
1989年9月 ライデン大学(オランダ)招聘教授、その後5年間は同大学客員教授
1991年1月 国立がんセンター中央病院医長
2006年4月 国立がんセンター中央病院副院長
2007年7月 兵庫医科大学外科教授
2008年 兵庫医大上部消化管外科主任教授
2016年 兵庫医大集学的腫瘍外科特任教授、外科名誉教授
2018年5月 淀川キリスト教病院 外科特別顧問

所属学会

所属学会は日本外科学会(特別会員)、日本癌学会(特別会員)、日本癌治療学会(名誉会員)、日本消化器外科学会(名誉会員)、日本臨床外科学会(特別会員)、日本食道学会(特別会員)、日本胃癌学会(名誉会員)、日本緩和医療学会、米国臨床腫瘍学会、欧州腫瘍内科学会、国際胃癌学会

日本外科学会外科認定医・専門医・指導医、日本消化器外科学会消化器外科認定医・専門医・指導医、日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医

主な著書

『胃がん (インフォームドコンセントのための図説シリーズ) 』(2012/12月 医薬ジャーナル社; 改訂版)
『消化器外科手術ナビガイド 肝(みる・わかる・自信がつく!消化器外科手術ナビガイド) 』(2010/3月 中山書店)
『消化器外科手術ナビガイド 胆・膵―みる・わかる・自信がつく! (みる・わかる・自信がつく!消化器外科手術ナビガイド) 』(2010/5月 中山書店)
『胃・十二指腸 (みる・わかる・自信がつく!消化器外科手術ナビガイド) 』(2009/7月 中山書店)
『新版 防ぐ、治す 胃ガンの最新治療 (健康ライブラリー イラスト版)』(2008/8月 講談社; 新版)
『がん用語解説集 増補版』(2002/12月エルゼビア・ジャパン; 増補版)
『胃がん治療のすべて―胃癌治療ガイドライン対応版』(2000/11月 築地書館)
『胃がん治療のすべて―インフォームドコンセントのために』(1995/9月 築地書館)
『これからの癌告知をどうするか―インフォームド・コンセントと心のとまどい』(1994/12月 医薬ジャーナル社)
『家族がガンにかかったとき』(1992/11月 築地書館)
(更新日:2024年11月14日)