尿ビリルビン、ウロビリノーゲン 家庭の医学

■肝疾患や溶血性貧血の診断
 赤血球のヘモグロビンが代謝されると、ビリルビンとなりますが、通常は尿中には出ません。しかし、急性肝炎や肝硬変などで血清のビリルビンが増加すると、皮膚や眼球結膜の黄疸(おうだん)に気づく前に、尿中にビリルビンが出現するようになります。
 いっぽう、ビリルビンが胆汁から腸に至り、腸内細菌による還元を受けたものがウロビリノーゲンです。
 ウロビリノーゲンは腸で吸収されてから一部が尿にあらわれます。通常でも弱陽性ですが、肝疾患や溶血性貧血では陽性となります。

■基準値
◇尿ウロビリノーゲン:弱陽性(±)
◇尿ビリルビン:陰性(-)

■検査結果から疑われる病気
◇尿ウロビリノーゲン
 陽性の場合には、次のことが考えられます。
 肝細胞障害(急性肝炎肝硬変など)、溶血性貧血腸閉塞など
 陰性の場合には、次のことが考えられます。
 胆道閉鎖(結石、腫瘍など)、腸内細菌の減少など

◇尿ビリルビン
 陽性の場合には、次のことが考えられます。
 肝細胞障害(急性肝炎肝硬変など)、閉塞性黄疸(胆管がん)、腸閉塞など

(執筆・監修:国際医療福祉大学大学院 臨床医学 教授〔臨床検査医学〕 下澤 達雄)