頸椎〔けいつい〕 家庭の医学

 脊椎(背骨の骨)は一般にいう関節ではありませんが、頸部の脊椎(頸椎)のいちばん上の部分には関節リウマチによる変化がしばしば生じます。この部分の変化が進むと頸椎が不安定になるために、手足のまひなどの症状が出ることがあり、また、転んだときなどに不安定性のために脊髄が傷つき、場合によっては生命の危険が生じることもあります。
 したがって、関節リウマチの患者さんで頸椎の病変がはっきりしている場合には、まひなどあきらかな障害があらわれていなくても、頸椎の不安定性を改善するように頸椎を固定する手術が予防的におこなわれることがあります。

【参照】リウマチと膠原病:関節リウマチ

(執筆・監修:東京大学大学院総合文化研究科 教授〔広域科学専攻生命環境科学系〕 福井 尚志)
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