羊水過多症〔ようすいかたしょう〕 家庭の医学

 羊水(ようすい)が異常に多いため、おなかが妊娠週数にくらべてかなり大きくなり、母体は息苦しいなどの症状が出ます。母体合併症(糖尿病など)や胎児や胎盤の異常によることもありますが、原因が不明のことも半分くらいあります。
 早産、破水、妊娠高血圧症候群などを起こしやすいので、入院して安静にしたほうがよいでしょう。
 消化管閉塞などの胎児の異常を調べるために超音波(エコー)検査や、場合によりMRI(磁気共鳴画像法)検査などが必要になります。母体の症状が強いときは、子宮に針を刺して羊水を抜くこともおこなわれます。

(執筆・監修:恩賜財団 母子愛育会総合母子保健センター 愛育病院 産婦人科 部長 竹田 善治)
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