インターロイキン(IL)-13は2型炎症の主要メディエーターであり、アトピー性皮膚炎(AD)の発症に関与している。米・Oregon Medical Research CenterのAndrew Blauvelt氏らは中等度~重度の成人AD患者を対象に、開発中の選択的IL-13阻害薬cendakimabの有効性と安全性を検討する国際第Ⅱ相二重盲検ランダム化用量反応試験を実施。同薬720mgの毎週投与でAD症状が有意に改善され、安全性も高かったことをJAMA Dermatol2024年7月17日オンライン版)に報告した。(関連記事「難治性アトピーへの経口JAK阻害薬はどう使う?」)

日本含む5カ国で221例を4群に割り付け

 対象は、局所薬に反応不十分の中等度~重度成人AD患者。2021年5月~22年11月に5カ国69施設で221例を登録し、cendakimab 360mgを隔週、同720mgを隔週、同720mgを毎週、プラセボを皮下投与する群に1:1:1:1でランダムに割り付けた。試験中、ADに影響を与える薬剤の使用は中止した。

 有効性の主要評価項目はAD症状の改善度とし、16週目における湿疹面積・重症度指数(EASI)のベースラインからの平均変化率で評価。多重性調整のために、720mg毎週群 vs. プラセボ群、720mg隔週群 vs. プラセボ群、360mg隔週群 vs. プラセボ群の順で階層的検定を実施した。また、副次評価項目として医師による全般的評価(IGA)スコアの変化率、QOL、瘙痒感の軽減、副作用発生率を評価した。

最高用量でAD症状が有意に改善

 220例(平均年齢37.7±13.9歳、女性43%、米国64例、日本36例、カナダ33例、ポーランド43例、チェコ44例)が割り付け後治療を受けた。内訳は、720mg毎週群54例(24%)、720mg隔週群55例(25%)、360mg隔週群55例(25%)、プラセボ群56例(26%)で、登録時の背景に4群で差はなかった。

 有効性の主要評価項目は、720mg毎週群 vs. プラセボ群で達成されたが(-84.4% vs. -62.7%、プラセボ群との差-21.8%ポイント、P=0.003)、720mg隔週群とプラセボ群に有意差はなかった(-76.0% vs. -62.7%、同-13.4%ポイント、P=0.06)。360mg隔週群 vs. プラセボ群では名目上の有意性が認められたが(-78.9% vs. -62.7%、同−16.3%ポイント、nominal P=0.03)、階層的検定の手順に従っていないため無効とした。

 IGAスコアはcendakimab投与群で有意に高い改善率を示した。また、瘙痒感もcendakimab投与群で有意に軽減された。

 治療に関連する有害事象で中止に至った症例は、720mg毎週群、720mg隔週群、360mg隔週群、プラセボ群でそれぞれ4例(7.4%)、2例(3.6%)、1例(1.8%)、2例(3.6%)と、重篤な副作用の発生率は全体的に低かった。cendakimab投与に関連する主な副作用は、注射部位反応や軽度の感染症だった。

 これらの結果を基に、Blauvelt氏らは「ランダム化用量反応試験により、cendakimabは中等度~重度の成人AD患者に対して有効かつ安全で、忍容性が高い治療選択肢であることが示された。720mg毎週投与群では、主要評価項目である16週目におけるEASIスコアの有意な低下が達成された。同薬によるAD症状の改善は用量依存性だった」と結論している。

(小路浩史)