治療・予防

花粉の影響も―ドライアイ
シーズン中は眼鏡が効果的(杏林大学医学部付属病院 山田昌和教授)

 パソコンやエアコン、コンタクトレンズの使用による目の乾燥や、加齢などによって、涙の量が減ったり成分バランスが崩れたりすることで起こるドライアイ。治療法や花粉症との関わりについて、杏林大学医学部付属病院(東京都三鷹市)の山田昌和教授に聞いた。

眼鏡でドライアイの症状が緩和

 ▽症状続けば眼科受診を

 涙は、目を潤わせる水分、水分の蒸発を防ぐ油分、涙を目にとどめる働きをする粘性物質(ムチン)などで構成され、目を保護するために一定の量と成分のバランスが保たれている。涙の量が減ったり、成分のバランスが変化したりする病気がドライアイだ。まれに、自分の体の構成成分を誤認し攻撃してしまう自己免疫疾患の症状として発症するケースもある。

 また、ドライアイの人は花粉の影響を受けやすい。花粉が目に付着しても涙で洗い流すことができず、花粉症の症状の一つであるアレルギー性結膜炎につながることがあるという。

 「40歳以上の日本人では男性の12%以上、女性の21%以上がドライアイと言われ、人口から考えると患者数は潜在的なものを含め2200万人に上ると推測できます」と山田教授。

 ドライアイでは目が乾く、異物感があるといった症状のほか、眼精疲労も起こる。こうした症状が1カ月以上続き、市販の点眼薬を使用しても改善しないといった場合は、眼科の受診が勧められる。

 ▽治療の基本は点眼薬

 眼科では主に涙や目の表面の状態を調べる。例えば、まぶたにろ紙を挟み涙の分泌量を測る検査や、フルオレセインという蛍光の色素を目に入れて、目の乾燥や傷の有無を確認する検査がある。

 治療の基本は点眼薬だ。目の傷を改善するヒアルロン酸を配合したタイプのほか、ムチンの分泌を促進するタイプがある。重症の場合はステロイド配合の点眼薬を使う。「不快な自覚症状を軽減することが重要です。市販薬で改善しなかった場合でも、受診すれば複数の処方薬から自分に合ったものを選択できます」と説明する。

 他にも、涙が排出される部分(涙点)をふさいで涙を目にとどめる涙点プラグの挿入といった治療法がある。花粉症用の眼鏡も効果的だ。花粉が目に付着するのを防ぐほか、目の周りの湿度が保たれ、ドライアイ症状の緩和が期待できるという。「花粉症用眼鏡だけでなく、通常の眼鏡でも目の周りの湿度は維持できます。普段コンタクトレンズを使用している人も、花粉が気になる季節は眼鏡に切り替えてみるとよいでしょう」と山田教授はアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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