治療・予防

手術でも治らない腰の痛み=骨盤の仙腸関節が原因かも

 腰痛の原因の一つである変形性腰椎症は、長期にわたる治療や手術をしても痛みが続くことが多い。望クリニック(東京都豊島区)の住田憲是院長は「長年の通院治療や手術でも腰の痛みが消えなければ、骨盤の骨である仙骨と腸骨の間にある仙腸(せんちょう)関節の機能障害が原因と考えられます。椎骨の変形が痛みやしびれの原因ではないことが多いのです」と話す。

 変形性腰椎症とは

 背骨は椎骨が連なって構成されているが、各椎骨の間でクッションの役割を果たす椎間板が加齢などによって摩耗し、椎骨に負担がかかると骨の突起が形成される。その突起が神経を圧迫して発症するのが変形性腰椎症だ。

 背骨を貫通する脊柱管が狭くなり、その中を通る神経を圧迫する腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症を合併しやすく、その場合、痛みが増したり、休み休みでしか歩けなくなる「間欠跛行(はこう)」という症状が表れたりする。

 変形性腰椎症の治療には一般的に消炎鎮痛薬が使われる。症状が強いときには、痛みを遮断する神経ブロックという方法が採られることもある。腰部脊柱管狭窄症を合併しているなど神経への圧迫が強ければ、その圧迫を取り除く手術も検討される。いずれも痛みやしびれの原因は、神経の圧迫にあると考える。

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