歯周病予防へ定期健診を
~専門家は職場での実施呼び掛け~
◇アプリで口腔ケア
サンスターは国民皆歯科健診の動きも見据え、医療情報メディアを運営するDoctorbook(ドクターブック)と連携。企業の従業員向けに、アプリを活用して口腔(こうくう)ケアを支援するサービス「SmileScan(スマイルスキャン)」の提供を始めた。これまで歯科保健に関するセミナーなどを行ってきたが、担当者は「口腔ケアの重要性はまだ浸透していない。職域で意識を高める取り組みを行うことは大きな意味がある」と話す。
スマイルスキャンはまず、歯科衛生士による歯や口腔ケアに関する啓発講演を実施。その後、アプリを使って利用者個人が口腔ケアに取り組む流れとなっている。

スマイルスキャンのサービス内容
アプリでは、口や歯磨きに関する質問に答える「マイタイプチェック」や、歯周病のリスクを9段階で判定する「セルフチェック」を行う。セルフチェックの結果に基づき、レベルに応じたeラーニングを行い、歯周病になるリスクや正しいケア方法を理解してもらう。リスクの高い人はオプションで歯科衛生士によるオンラインか対面の歯科指導を受けられる。
これらの後、セルフケアを習慣化するためのプログラムを一定期間実施する。具体的には、一日の歯磨き回数や歯を磨く時間などの目標を設定した上で、実際に時間を測定したり記録したりし、目標を達成できたかどうかをチェックする。歯磨きをするとポイントが付与され、たまったポイントは提携する歯科医院で歯ブラシなどと交換できる。サンスターの担当者は「ポイントを付けることでモチベーションを上げていく」と狙いを話す。
セルフケア期間中に相談したいことがあれば、アプリで歯科衛生士と直接やりとりできる。同社の担当者は「セルフケアとプロによるケアを連動させ、歯科医院に行きたくない人が『一度行ってみようか』と思うような流れをつくっていきたい」と強調していた。(江川剛正)
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(2025/05/20 05:00)
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