FEATURE レポート紹介

貪欲に知りたい
=医学に垣根なし=

パワーポイントなどを使って発表、議論する

部長の羽田野雄揮さん(左)と副部長の春日仁志さん

愛知医科大「ACSIS」

愛知医科大学公式サークルの一つ、 ACSIS(Aichi-Clinical-Skill-Improving-Society=アクシス)は、学生のうちから臨床技能を身に付けることを目的に誕生した救急・医療サークルだ。部員数は約160人とかなり大規模のサークルで、医学部と看護学部の学生がほぼ半々の割合を占める。

意欲ある人と人脈

「大学案内や大学のホームページ(HP)を見てACSISを知った学生が多いと思います。私の場合は、救急医療ができるドクターを目指していることや早くから医療について詳しく学びたかったことが入部の理由です。意欲のある人たちと人脈をつくりたかったことも理由の一つですね」。副部長の春日仁志さんはこう振り返る。

救急医療にとどまらず、医学に関わることなら、学業の垣根を越えてやっていくのがACSISの活動方針という。積極的に学び取ろうと行動することが、サークルの精神だ。

「姉は愛知医科大学の卒業生。ACSISの存在は早くから知っていた」と話す部長の羽田野さん

「姉は愛知医科大学の卒業生。ACSISの存在は早くから知っていた」と話す部長の羽田野さん

最新医療器材で学ぶ

活動内容はかなり本格的だ。学外へ向ける活動では、一次救命処置を指すBLS(Basic Life Support)の内容が中心で、名古屋大学や名古屋市立大学などと合同で勉強会を開いている。医師や看護師など有資格者が行う二次救命処置のALS(Advanced Life Support)の勉強会にも取り組む。羽田野さんは「他大学との交流によって、刺激を受けることも多い。これは医療系サークルの特色だと思います」と話す。

学内では、サークルのメンバーを集め、発表会を中心に活動する。現役の医師たちが手術の練習用に使う機材なども充実しているシミュレーションセンターを借りて、学生がそれぞれ追求するテーマについて発表、座学の後には、医療機材を使って行う実践的な学習も用意している。最先端の機材に触れ合えるのも、ACSISの魅力の一つだろう。

先輩たちとの交流も盛んだ。かつてサークルに在籍した先輩の生の言葉は、将来に向けて財産になるだろう。

「ドクターになった先輩からアドバイスをもらったり、ご縁でラジオ番組に出演してサークルの広報活動をさせてもらったりしたこともあります」(羽田野さん)

「パワーポイントなどを使って発表、議論する

パワーポイントなどを使って発表、議論する

自主性を重視

一番の特色を挙げるなら、自主性を重んじていることだろう。春日さんが聴診器の勉強会を開いた時、ある一年生が「減圧症について発表したい」と手を挙げた。「発表するのは一年生でも構いません。まだ入部して半年のメンバーです」。春日さんは嬉しそうに言う。

一年生に対しては、発表会に向けた資料の作り方などを先輩がアドバイスする。

「私たちが取り組むのは医療全般。『知りたい』と思ったことを積極的に自分で調べていきます。もちろん大学で教わっていない分野も含めて。与えられるだけの授業とは違う面白さがありますね」(羽田野さん)。

自主的にテーマを設け、専門書を調べ、専門家(先生)の意見に耳を傾ける。そしてみんなの前で発表する。それは「小さな学会」と言えるかもしれない。

「まだまだやりたいこと、学びたいことはたくさんあります」。羽田野さんらは爽やかに笑った。