門脇孝 医師 (かどわきたかし)

東京大学医学部附属病院

東京都文京区本郷7-3-1

  • 糖尿病・代謝内科
  • 病院長
  • 教授

内分泌科・糖尿病 内科

専門

内科学、糖尿病学、代謝学

門脇孝

日本における2型糖尿病研究の第一人者であり、メタボリック症候群、肥満症の専門医としても知られる。最先端の糖尿病研究の指導者として、ガイドラインの策定にも関与。研究成果における国際的な評価も高い。糖尿病の根本原因を科学的に解明し、将来の治療につなげるための基礎研究と臨床研究を行いながら、現在の治療を効果的に行うため、患者の心理面や社会面に配慮した診療を行っている。2010年には春の褒章で紫綬褒章、2011年武田医学賞、2013年日本学士院賞など、糖尿病・代謝学研究の功績により多くの賞を受賞している。

診療内容

門脇孝医師は長年に渡って「糖尿病の本態の解明」に取り組み、世界の糖尿病医療をリードしてきた。
門脇医師は「遺伝子異常による糖尿病の同定」「発生工学的手法を用いた2型糖尿病・メタボリックシンドロームの分子機構の解明」「PPARγ(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ)の生理的意義の解明と糖尿病治療薬チアゾリジン誘導体の作用機序の解明」「アディポネクチンの抗糖尿病作用とアディポネクチン受容体の発見」等々の研究を通して、その本態を明らかにしてきたのである。さらに、それらの研究成果を、発症予防や新しい治療法の開発に応用し、臨床の現場に対しても多大な貢献を果たしてきた。世界の標準治療をレベルアップさせてきたのだ。
門脇医師は、糖尿病患者やその予備軍に対して、次のようにアドバイスする。「糖尿病は予防が大事です。日本人はインスリンの分泌量が少ないので、欧米人のように顕著な肥満ではない≪隠れ肥満≫の段階でも、容易に糖尿病になりやすいという特徴を持っています。ただ逆に、たとえメタボ等の予備軍であっても、ほんの2~3キロ痩せるだけでも、70%は予防できるということも覚えておいていただきたい。また糖尿病を発症してしまっても、今はいい薬が登場していますから、以前より合併症を起こさない形でコントロールできるようになっています。また、当科では糖尿病と合併症を抑え健康長寿にも繋がる可能性のあるアディポネクチン受容体作動薬(AdipoRon)の開発も進めています。また将来的には、再生医療によって、iPS細胞から膵臓をつくるといったこともできるようになる可能性もあります。そういう時代が来るかもしれませんから、それまでは食事運動に気を付けながら、副作用の少ない新薬を組み合わせて合併症を起こさないように頑張りましょう。長生きの最大の秘訣は、腹8分目と運動することです。糖尿病があるお陰で、定期的に医師に通って、全身のチェックもしてもらって、健康にいつまでも長生きすることをめざすようにしていただきたい。まさに『一病息災』です」

医師プロフィール

1978年 東京大学医学部医学科卒業、東京大学医学部附属病院内科研修医
1986年 アメリカ国立衛生研究所糖尿病部門客員研究員( - 1990年)
1996年 東京大学医学部第三内科講師
1998年 東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科講師
2001年 東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科助教授
2002年5月17日 - 社団法人日本糖尿病学会理事
2003年 東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科教授
2004年 東京大学総長補佐
2005年 東京大学医学部附属病院副病院長
2008年 社団法人日本糖尿病学会理事長
2009年 東京大学総長特任補佐(臨床研究担当)
2011年 東京大学医学部附属病院病院長
2012年 東京大学トランスレーショナルリサーチ機構長
現在に至る

「糖尿病」を専門とする医師