浅川明弘 医師 (あさかわあきひろ)

鹿児島大学病院

鹿児島県鹿児島市桜ヶ丘8-35-1

  • 心身医療科
  • 准教授、副部門科長、外来医長

精神科 神経科

専門

心身内科

浅川明弘

心身医療科(部門科長:乾 明夫教授)に所属し、心身内科を専門領域として、身体のみならず、心、遺伝的因子、エピジェネティック因子、環境・社会的因子、生活史などを把握した全人医療、個別化医療、統合的医療を実践している。治療においては対症療法だけでなく、原因となる要因、病態の上流に位置する心理社会的背景に焦点を当てた根治治療を目指している。
摂食障害・機能性胃腸障害・慢性疼痛から生活習慣病・終末期医療に至るまで、心と身体のかかわりが深い疾患の診療と研究に携わり、心身両面から治療と予防のための指導にあたっている。慢性疲労症候群の治療を行う医師の一人としても知られ、西洋医学のみならず、漢方薬、認知行動療法、ビタミンなどを併用したアプローチを行っている。

診療内容

慢性疲労症候群の特徴について「端的に言えば、疲れる、休んでも回復しない、原因不明、生活に支障がある、ということです」と浅川医師は語る。
「症状として、よく眠れない、集中できない、筋肉に力が入らない、筋肉が痛い、頭が痛い、節々が痛い、喉が痛い、熱がある、リンパ節が腫れる…と様々な症状が出現しますが、これらが総合的に影響し、患者さんは 心身ともに調子が悪い状態となります」
浅川医師が診療を行う心身医療科は、複数の医療機関や様々な科を受診しても、診断がつかない、良くならない、を主訴に受診する人が多いという。単なる疲れなのか、病気なのか、その境界線に悩むのは患者だけではない。疾患の原因が明確でなく、診断のための検査手法が確立されていないことが、この疾患に対する診療を難しくしていると浅川医師は述べる。
このあいまいな病気に対してどのような治療を行うのか、浅川医師に聞いてみた。「患者さんは全身状態の不調を様々な表現で訴えます。心も身体も総合的に調子が悪くなり、治療抵抗性を示す状態に対して、既存の西洋医学による治療では対処できないことが多くあります。これを補うために、患者さんから詳細に病歴を聴取した上で、漢方薬や認知行動療法、食事療法、ビタミン剤など、さまざまな治療法を統合的に組み合わせながら、心身を全体的に良くしていくことを目指します。そのため、ある一つの治療法だけを選ぶということは少なく、複数の治療法を併用しながら経過を見ていきます」
浅川医師は、慢性疲労症候群だけでなく様々な疾患の治療を行っている。「心身内科というフィールドが私の専門です」と浅川医師は語るが、この概念はまだ広く認知されていないのが現状だろう。心身内科とは、心と身体が関連して症状が出る病気を扱う、というのが大きな概念である。しかし「実際には、心と身体が関連していない疾患はほとんどない」と浅川医師は指摘する。
「ほとんどの疾患の発症や持続、増悪には、心、遺伝的因子、エピジェネティック因子、環境・社会的因子、生活史が関与しています。対症療法のみならず、根治治療を行うためには心理社会的背景にも焦点をあてることが重要です」
浅川医師が日常よく診療する疾患のうち、他科と比較して多く扱う疾患としては、拒食・過食などの摂食障害、肥満、がん性悪液質、過敏性腸症候群、機能性ディスペプシア、慢性疼痛、過換気症候群、アトピー性皮膚炎などがある。また、高脂血症、高尿酸血症、糖尿病をはじめとする生活習慣病も心身内科の領域として診療を行っている。診療にあたっては、難治・根治・予防・健康増進・抗加齢・終末期・社会・環境を意識し、全人医療、個別化医療、統合的医療を実践している。

医師プロフィール

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科健康科学専攻心身内科学分野准教授
心身内科学分野准教授