熱性けいれん〔ねつせいけいれん〕 家庭の医学

 発熱に伴って、全身のけいれんを起こすものをいい、生後6カ月から6歳の間、特に1~3歳のときに多く起こります。熱が急に上がるときに起こりやすく、意識が消失して全身をかたく強直し、その後手足がピクピクし、たいてい5分以内にとまります。
 発作は一度しか起こさないことがほとんどですが、時に1回の発熱でけいれんをくり返したり、熱を出すたびにけいれんを起こす子がいます。両親のどちらかが子どものころに熱性けいれんを起こしていると、子どもも起こす可能性が高くなります。7歳以降では自然に起こらなくなりますが、一部にてんかんを起こしてくる子がいます。

[治療]
 けいれんを起こしたときは、そのまま横にし、衣服をゆるめたりします。吐いた場合は、顔を横に向け気管に吸い込まないようにします。けがや窒息の危険があり、口の中にタオルや指を入れてはいけません。
 数分で発作がおさまれば慌てる必要はありませんが、5分以上けいれんが続くようなら、すぐに病院を受診してください。
 熱性けいれんをくり返した場合、発作の予防のために、発熱時にジアゼパムの坐(ざ)薬を使用します。

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