卵巣出血〔らんそうしゅっけつ〕

 器質的な異常を伴わずに卵巣から起こる病的な出血を卵巣出血といいます。もっとも典型的なのは、排卵後に形成される、新生血管の豊富な黄体からの出血が原因です。卵巣出血は性交渉などによる機械的刺激が原因となることもありますが、自然に起こることもあります。
 症状は貧血や、おなかの中にたまった血液の刺激による腹痛があります。超音波(エコー)検査所見、MRI(磁気共鳴画像法)検査、内診、血液検査などで診断します。多くの場合、自然に止血し、たまった血液は吸収されるので、経過観察が可能です。自然に止血されない場合には、腹腔(ふくくう)鏡手術や開腹手術により止血することが必要です。

(執筆・監修:東京大学大学院医学系研究科 准教授〔産婦人科学〕 原田 美由紀)
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