ミルクの与えかた 家庭の医学

1.哺乳ビンと乳首の準備
 哺乳ビンと乳首を消毒します。熱湯消毒でも専用の市販の消毒薬でもかまいません。

2.調乳
 ミルクは専用の計量用スプーンで規定量をはかって、60℃程度のお湯に十分に溶かし、人肌にさましてから飲ませます。消毒した哺乳ビンで直接溶かしてください。ミルクを入れた哺乳ビンをほおに当てたとき、軽くあたたかさを感じる程度が適温です。長くほおに当てていられない程度では熱すぎます。

3.哺乳のしかた
 母乳と変わりません。赤ちゃんの口にしっかりと乳首を当てます。乳首は、成長に伴い替えていきます。だいたいは市販の説明書のとおりですが、赤ちゃんによっては好みがあり、吸いがわるいときには替えてみるとよいことがあります。あまりたくさん出すぎても、出がわるくても吸いにくいので、ミルクを入れた哺乳ビンを逆さまにして、ポタポタと1秒前後に1滴落ちる程度がちょうどよい出かたです。

4.その他
 抱きかた、授乳のしかた、回数、時間、ゲップを出すなどは、母乳もミルクも変わりありません。ベッドに寝かせたまま哺乳ビンを含ませることなどは、赤ちゃんにとってマイナスです。ミルクタイムは親と子の大切な交流の時間です。赤ちゃんの哺乳のリズムに合わせながら授乳してください。

(執筆・監修:自治医科大学 名誉教授 桃井 眞里子)
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