特殊なミルクが必要なとき 家庭の医学

●ミルクたんぱくアレルギーのとき
 湿疹がひどくて、通常の治療でなかなか治らない場合や、ミルクを飲むと悪化するときには、ミルクアレルギーかどうか専門医の診療が必要です。

●下痢が続いて乳糖不耐症と診断されたとき
 下痢が長期化すると、乳糖分解ができなくなり、母乳やミルクを飲むたびに下痢をくり返し、なかなか治癒しないことがあります。医師の診断と指示のもとに、乳糖を含まないミルクをしばらく使用したり、乳糖を分解する薬を服用したりするうちに腸の状態は治癒しますので、またもとの栄養に戻れます。なお、下痢をしたらミルクを薄めるのは昔のやりかたで、現在のミルクでは必要ありません。

●先天代謝異常のとき
 フェニルケトン尿症、ガラクトース血症などの代謝の病気のときには、特定の成分が入っていない治療用ミルクが必要です。

【参照】子どもの病気:先天(性)代謝異常症

(執筆・監修:自治医科大学 名誉教授 桃井 眞里子)
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