東京医科歯科大大学院などの研究グループは6日までに、日本人の成人男女延べ1億人超を対象とした調査で、所得が低い人ほど高血圧が多いとの研究結果をまとめた。飲酒や肥満運動不足などが影響しているという。論文は日本高血圧学会の学会誌「ハイパーテンション・リサーチ」の電子版に掲載された。
 研究グループは、2009~15年に特定健診を受けた40~74歳の男女延べ約1億2780万人のデータを解析。最高血圧140mmHg以上か最低血圧90mmHg以上、または降圧薬を服用している人の割合を、年収225万円未満~425万円以上まで10段階に分けて調べた。
 その結果、年収が低いほど高血圧が占める割合が高い傾向がうかがえた。225万円未満の高血圧の割合は、425万円以上より、男性で15.3ポイント、女性で18.7ポイント高く、差は年々拡大する傾向にあった。
 グループは所得別の生活習慣も分析。年収225万円未満の男性は飲酒と肥満が多く、女性は肥満が最多となるなど、所得が低いほど不健康な行動や肥満傾向が見られたという。
 研究グループの相田潤・東京医科歯科大大学院教授(公衆衛生学)は「職場での健康的な食事の提供や、禁煙・禁酒につながる税制、運動する余裕ができる勤務時間など、人々を取り巻く環境へのアプローチが大切だ」と話している。 (C)時事通信社